みんなのお役立ち
てんかんに関する様々な情報をお届けします。
社会と私 ~てんかんと仕事・NPO活動~
病気と向き合うことの重要性
初めて「てんかん」と診断されたのは、中学生のときです。学校と塾で二度倒れました。
私の発作を目の当たりにした女の子たちが怖がってしまって...。学校でもちょっとした問題になりました。
親は進級・進学のことを考え、病気のことは絶対に隠す意向でした。懸命になって名医を探し回ってくれて、おかげで有名な先生に診てもらえることに。それからはとにかく発作を起こさないように、少しでも体調が悪いときやテスト準備で寝不足のときは薬を増やしていきました。
薬さえ飲んでいれば症状を抑えることができていたので、だんだん自分がてんかんであるという自覚が薄れていたせいか、20歳のときに徹夜で遊んで帰宅して家で倒れてしまったんです。そこで初めて自分の病気と向き合うことの重要性を感じました。今飲んでいる薬が本当に自分に合っているのか調べたり、ちょっとした体の異常にも敏感になり早めの対応を心がけるようになりましたね。
長年診てくださっていた先生は「もう一人の親」のような存在であり、あれこれ親身になってアドバイスをしてくれるのですが、20代半ばになると生活上の禁止事項ばかりが増え、次第に受け入れられなくなってしまいました。自分の人生感を見つめ直す時期とも重なり、今思えば反抗期のようなものだったのでしょう。
自分でネットで調べて見つけた先生に診ていただくことにしました。その先生は、私の「海外に行きたい」「結婚もしてみたい」という希望をどう実現するかを一緒に考えてくださる方で、何かをダメと言われたことは一度もありません。できないことが非常に多いということは理解していますが、うまく病気をコントロールしながら自分のできることをこれからもやっていきたいと思います。